

本文書体を決める
本文とは
ワープロ文書も書籍のような印刷出版物でも,その文書の基本となる文字の大きさや書体があります.これを一般に「本文書体」とよびます.ワープロ文書でよく使う「本文書体」は10ポイントの明朝体ではないでしょうか.
本文書体は,解説などその文書で一番よく読まれる部分に使う書体であり,読みやすく自然な印象をもたれる書体(文字の形状)であり大きさでなければなりません.これに対して,見出しに使う書体を「見出し書体」とよぶこともありますし,「注」や「参照」などに本文と違う書体を使うことがあります.
基本は明朝体
ワープロ文書の本文書体としてもっとも一般的なのが「明朝体」です.
「明朝体」には以下のような特徴があります.
明朝体が「古臭く」「現代にあわない」という意見もあります.むしろこれはその名称からくるもので,明朝体がワープロ文書や印刷文書の基本書体として不向きという理由にはなりません.
明朝体のよさ-明朝体が本文書体に使われる理由-
数ある日本語書体のなかで,明朝体がなぜこれまでに広く使われているのでしょうか.明朝体の「よさ」を見直し,適切な使い方をする必要があります.
私たちが明朝体を「読みやすい」と感じる理由の一つに「慣れ」があります.しかし,この「慣れ」にいたるには他の書体と比べて読みやすさがあるからだと思います.
適度のアクセントがある(読む際の「とっかかり(入り)」と「おさまり(はね,とめ)」がある)
横に細いため画数の多い漢字を表現するのに適している
「くせ」がなく,縦書きにも横書きにもなじみやすく,欧文の「ローマン体」との相性がよい
ゴシック体と明確な違いがあり,ゴシック体とのめりはりをつけやすい
この中で,読む際の「とっかかり」と「おさまり」があることは非常に重要なことだと思います.機械がセンサとコンピュータで文字を認識するのではなく,人が文字を見てそこから意味を理解する際にはそれなりの身体的負担が伴います(長時間続くと疲労につながる).適度なアクセントがあることにより「緊張」と「緩和」が作用して単なる文字の連なりを文章として認識するのに負担が少なくなるためと考えてます.
明朝体とゴシック体の使い分け
明朝体とならんでワープロ文書でよく使う書体に「ゴシック体」があります.ゴシック体は明朝体とは異なり「縦・横・ななめともじ太さが(ほぼ)一定」であり,「入り,はね,止めなどのアクセントが(ほとんど)ない」書体です.
ゴシック体で本文を構成するすると本文が「黒々」として重たい印象を受けます.また書体にアクセントが乏しいため「息を抜く」ところがなく読み疲れします.
また,ゴシック体を本文に使うと,見出しなどの強調箇所にはより強い印象を与える書体を使わなければならなくなります.
総じてゴシック体は,特別な意図がない限り本文書体としては避け,見出しや強調箇所に使うことが勧められます.
明朝体の課題-ディジタル文書の本文書体としての適正-
この項の結論として,プリントアウト(あるいはPDFファイル化)することを目的としたワープロ文書の本文書体には「明朝体」が適しているということになります.
しかし,適度な太さの変化をもっているのが特徴な明朝体ですが,細い箇所があることがデメリットになることがあります.
これらは「メリットゆえのデメリット」ということになります.このような場合には,本文書体用に作られたゴシック体(細ゴシック体,丸細ゴシック体など)を使うのも一つの方法です.
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