

技術文書の目的と読者対象
ここで述べる「技術文書」とは
技術文書を「技術に関する内容を読者対象や目的に応じた構成・手法で解説した文書」と位置付けたいと思います.
このように一口に技術文書といっても,その範囲は幅広く,一様に同じ構成というわけにはゆきません.それらに応じた構成・表現の手法が考えられますが,いわゆる“文例集”のようなテンプレート(ひな型)を思い浮かべる必要はありません.むしろ「さまざまな技術文書に共通したポイント」と「目的・読者対象に応じたポイント」があると考えるのが適切です.
「報告文書」と「解説文書」−目的読者対象に応じたポイント−
技術文書を,「報告を目的にした文書(共通の基礎・課題をもつ読者が対象)」と「解説を目的にした文書(その内容について知らない読者が対象)」に分けて考えることにします.
「報告を目的にした文書(以下,報告文書)」には研究者,技術者を対象にした技術報告,調査・研究報告さらには学術論文があげられます.しかし,これらの間にも形式・書式あるいは目的からさまざまな違いがあることは明らかです.
また,「解説を目的にした文書(以下,解説文書)」には技術解説,製品解説・製品仕様書,取扱いマニュアルなどがあげれらます.これらも一見すると似ていますが,それぞれの目的は明確に異なります.
このように,「技術文書」は読者対象,目的(主題・結論)に応じた構成でなければなりません.それぞれの技術文書は,いわば「似て非なる関係」といえます.かといって「非なる関係」だからすべて別個に考える必要もありません.「似ている」からにはその基礎となる共通の体系があり,それぞれは派生形・応用形であると考えればよいはずです.その共通の体系と応用手法こそが,ここで解説する「テクニカルライティング」といえます.
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