

宣言文と指示文の考え方
宣言文と指示文の主語
前項で技術文書を構成する文章には執筆者(報告者,解説者)あるいは読者(報告を受ける人,ユーザ)があると述べました.
再確認になりますが,実用文書の習慣として,文中ではその主語(私は,あなたは)あるいは客語(あなたに)を省略して表します.先に述べたように技術文書では執筆者と読者の関係は明解ですから,省略して表しても誤解をされることはありません.
[出張開催形式セミナー「わかりやすい技術文書の作成手法<技術報告・研究報告編>」から抜粋]
執筆者と読者が同じ立場になる文の主語
報告文書では,一部に執筆者と読者が同じ立場になる文があります.たとえば以下のような例があげられます.
当調査以降は,(私たちは)実施計画を検討することが必要となる. |
[注] (私たち)は省略表記を表しています(以下同じ).
この文章で,「当調査以降」は主語ではなく主題といえます.つまり「当調査以降」のことについてこの文は述べています.一方.形式名詞「こと」で受けた「検討すること」は対象格(述語の対象となる語)といえます.述語を「必要となる」とするならば,その「動作の主体」は“執筆者と読者を含めた私たち”ということになります.つまり,主語が省略されて表されていますが,違和感はありません.
報告文書で導き出された事実・結果が読者(報告を受ける人)にとっても客観的に認められるならば,上述のように主語の“私たち”を省略して表すことができます.ただし,その際には文の“主題”が明確でなければなりません.
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