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何事も「先送り」,「先延ばし」あるいは「後まわし」では,本質的な解決にはなりません.文書作成でも見出しに続けて要点を示さず順送りにして,最後に図を置いただけでは読者に要点が伝わりません.結局,書き直しあるいは説明を求められて時間を費やす結果になります.
もっともありがちな「要点の先送り」は,「・・・について説明します」,「以下に,・・・の図を示します」などの導入文だけの段落です.
見出しの直後で見出し名を復唱されても,意味がないうえに冗長と言えます.また,「以下に,・・の図を示します」とされても導入文にすぎず,図説明との重複にな る場合があります.
図は段落の直後にあり,それこそ「図があるのは見ればわかります」.むしろ,「見ればわかる」とばかりに図だけを示されても,何が要点なのか明確に読みとれない図である場合が多々あります.
最初の見出しの直後で要点を述べないと,第二の見出しで最初の見出しの要点を述べなければなりません.第二の見出しに対応した要点はどこで述べるのかとなると,述べられないままか図あるいは表に“丸投げ”されてしまう結果になります.
その結果,図に用いられている用語が段落に出てこず,図が十分に解説されなくなります.段落と対応していなければ,図を使った意味も乏しくなります.

明確な要点を導くには,見出し名が明確でなければなりません.第1部「見出し構成のポイント」で述べたように,「見出し名」は段落の主題です.主題が明確だからこそ主文(要点)が導かれます.
しばしば,冒頭の章あるいは節で「概要」としている例を見かけます.「概要」があいまいなのか否かはそれぞれご意見があると思いますが,果たして「概要」とする必要があるのかという疑問をいだきます.
ページ数が多い文書の章ならば「本章の構成とポイント」でもよいかもしれません.すると,「本章は,(主に)・・・と・・・で構成されています」,「(本章のテーマである)****は(あなたが)**する際に重要です」と自然に 文章が導かれます.
見出し名の直後で見出し名の一部でも解説すれば,その次の項目でより主題を明確にした見出し名を使えます.主題が明確にならば要点が明確になり,図を有効に関連付けて解説できます.
見出し名が定められている 定型の報告書でも同様です.「原因」が見出し名ならば,「**の試験結果により,**の発生《原因》は***にあると判明した」と,表さずとも文章を書く際の「文の主題」として 扱えば自然に文が導かれます.

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