本セミナー「第4部 原稿執筆のルール」では正しい用字用語を統一して使うために,「用字用語集」を参照することと,用字用語集からよく使う用例を抜粋した「用例抜粋」を作ることを提案しました.
しかし,ただ一覧化された用例抜粋を参照するだけではなく,用字用語として注意しなければならないポイントをその根拠あるいは背景から理解し,よく使う用例にしぼって頭にいれておけば,「漢字表記にすればよいのかひらがな表記にすればよいのか」などの判断が必要なときの指針になり,いちいち用例抜粋や用字用語集を参照する面倒がなくなります.
文書を作成する際には適切な用字用語を使うとともに,文書全体で用字用語が統一されていることが基本です.「用字用語」とはその名が示すとおり,文章を書く際に使用する字(ひらがな,かたかな,漢字)や語(単語,熟語)のことです.
今日では文書を作成するのにワードプロセッサを使うことがごく当然になりました.「かな漢字変換」や「ローマ字漢字変換」を使えばいとも簡単に漢字が使えます.だからといって何もかも漢字に変換すればそれで正しいというわけではありません.
ワードプロセッサには,日本語の漢字使用の目安となる「常用漢字表(1945字)」以外にも,JIS第一水準漢字,JIS第二水準漢字が組み込まれています.しかし,これらの漢字の中には現代ではあまり使わない漢字も含まれています.
マニュアルのような実用文書を執筆する際に,よく迷ったりあるいは気が付かずに誤っていたりするのは次のような事項ではないでしょうか.